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口頭

大型単位胞タンパク質結晶の測定を実現する中性子回折装置

栗原 和男; 友寄 克亮; 玉田 太郎

no journal, , 

膜タンパク質やタンパク質複合体などの立体構造解析に基づくタンパク質間相互作用の解明は、現代の生命科学研究における重要な領域である。しかし、対象となる高分子量タンパク質は、試料結晶の単位胞体積も大きくなり、既存の中性子回折装置では対応できていない。そこで我々は、J-PARC(大強度陽子加速器施設)に、大型単位胞結晶(目標値:格子長250${AA}$)をも測定可能にする中性子回折装置の設置実現を推進している(J-PARC中性子実験装置部会・2次審査合格済)。この測定実現には、空間方向と時間方向での反射スポットの分離が鍵となる。そこで、カメラ半径を長くし(800mm)、線源には中性子パルス時間幅が短い非結合型減速材を選択する。長いカメラ半径に対応するために必要な大面積検出器(有感面積$$geq$$300mm$$times$$300mm、空間分解能$$geq$$2.5mm)については、J-PARCセンター・中性子基盤セクションと連携し開発・製作を行っている。一方、中性子ガイド管設計($$it{L}$$1=33.5m)では、非結合型減速材表面の高輝度部分(高さ40mm$$times$$幅60mm、2.9${AA}$ $$<$$波長$$<$$9.1${AA}$において、減速材表面全体の平均輝度に比べ約1.3倍の輝度)を利用するように設計を行った。垂直方向は楕円形状、水平方向は曲管形状を組み合わせ、試料位置での最大角度分散は0.8$$^{circ}$$(垂直)、0.6$$^{circ}$$(水平)を得る。McStasコードによる軌跡シミュレーションから、試料位置での強度は5$$times$$10$$^{7}$$/cm$$^{2}$$/s(波長1.5${AA}$ - 5.6${AA}$(第1フレーム))と見積られている。

口頭

J-PARC/MLFにおけるNOBORU-IIのデザイン検討

及川 健一; 原田 正英; 中島 健次; 川北 至信; 相澤 一也; 曽山 和彦

no journal, , 

J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)のBL10 NOBORUは、2007年に当時の中性子施設開発グループにより建設された実験装置である。その目的は大別すると、(1)高品質大強度中性子ビーム提供のための中性子源特性測定、(2)中性子光学系、検出器開発などを含むテストポートとしての利用、の2本柱である。現在J-PARC/MLFは、出力1MWのビーム安定供給に向け高度化を進めつつあり、NOBORUではそれに向けた中性子特性試験も継続しているが、一方でBL10へ別の装置提案がなされ予算獲得へ動いている。そこで、NOBORUの2本柱の目的を踏襲しつつ、その機能を別のビームラインに移転することを検討している。当日は、この機能移転の一案として検討を行っているNOBORU-II(仮称)の仕様案を報告し、同装置に期待されている様々な利用方法の観点から妥当性を議論する。

口頭

JRR-3における中性子イメージング

松林 政仁

no journal, , 

JRR-3は平成2年後半から熱出力20MWで供用運転を開始した汎用の多目的研究炉である。炉室、ガイドホール含めて30台余りの中性子ビーム実験装置が設置されている。炉室に設置された熱中性子ラジオグラフィ装置は、中性子ビームサイズが幅約25cm、高さ約30cmとA4用紙の幅を5cm程度広げた大きさである。装置には、このビームサイズで10$$^{8}$$n/cm$$^{2}$$/sの高強度熱中性子ビームが間断無く供給され、毎秒1,000コマを超える高速度撮影、CT撮影等が可能である。対象分野は工学分野から農学分野、古文化財等の人文科学分野まで幅広い。本発表では、これまでJRR-3の熱中性子ラジオグラフィ装置を用いて実施されてきた実験について、実例を幅広く紹介する。

口頭

「螺鈿」におけるエネルギー分析型中性子イメージングの産業応用

甲斐 哲也; 篠原 武尚; 及川 健一; 中谷 健; 瀬川 麻里子; 廣井 孝介; Su, Y. H.; 林田 洋寿*; Parker, J. D.*; 松本 吉弘*; et al.

no journal, , 

エネルギー分析型中性子イメージング装置「螺鈿」では、従来型の中性子ラジオグラフィに加えて、ブラッグエッジイメージング、共鳴吸収イメージング、偏極中性子イメージングといったパルス中性子の特長を活かした新たなイメージング手法の実用化を目指して研究開発を行っている。ブラッグエッジイメージングは、材料を透過する中性子の一部が結晶構造を反映した散乱によって失われる性質を利用し、材料中の結晶情報の分布を可視化する手法であり、構造材料の分析等への応用が期待される。共鳴吸収イメージングは、特定の原子核で固有のエネルギーで中性子が特異的に吸収される現象を利用し、材料中の元素の種類や密度の分布を可視化する手法である。また吸収エネルギー幅のドップラー拡大から温度の測定を行うことも可能である。偏極中性子イメージングは、磁場内を通過する中性子のラーモア歳差回転が中性子エネルギーによって変化する現象を利用し、空間及び試料中の磁気分布を可視化する手法であり、モーター等の電磁気製品への応用が期待される。講演では、これらのイメージング手法の原理について紹介するとともに、これまでに得られた測定結果について紹介する。

口頭

iMATERIAにおける超高速集合組織測定手法の開発

小貫 祐介*; 星川 晃範*; 吉田 幸彦*; 松川 健*; 石垣 徹*; 徐 平光

no journal, , 

塑性変形、熱処理によって成形・調質される金属材料では、集合組織、すなわち結晶方位の配向の状態が材料の性能に大きく影響する。高い透過能を持つ中性子線を使った集合組織測定では、測定に係る体積全体の配向状態を測定できることから、その利用が期待される。従来のX線や電子線で数時間かけた測定に匹敵する、方位分解能と精度を兼ね備えた集合組織測定が、iMATERIAでは10分程度で可能となった。今回開発した手法では、広い散乱角をカバーする様々な位置にある検出器上から適切な観測点を選定し、一軸の試料回転機構で角度を数回変えて測定を行う。飛行時間法により得られる多数の反射に関する回折強度情報を有効に利用することで、従来法に比べて大幅に測定を簡素化, 迅速化することができた。今後さらに観測点の位置選定を最適化することで、より高速な測定が可能と期待される。

口頭

Quantitative evaluation of microstructure in bent steel plates using time-of-flight neutron Bragg-edge transmission imaging

Su, Y. H.; 及川 健一; Harjo, S.; 篠原 武尚; 甲斐 哲也; 原田 正英; 廣井 孝介; Zhang, S.*; Parker, J. D.*; 佐藤 博隆*; et al.

no journal, , 

To study the deformation behaviors of different steel materials under non-homogeneous bending, in the present study, several kinds of bent steel plates: (1) a ferrite single-phase steel, (2) an austenite single-phase steel, (3) a hot-rolled duplex stainless steel, and (4) a metastable austenitic steel for stress-induced martensite transformation, were characterized by TOF Bragg-edge transmission imaging. The experiments were carried out at BL10 NOBORU using a Gas Electron Multiplier (GEM) two-dimensional (2D) detector. The measured Bragg-edge spectra were analyzed by RITS (Rietveld Imaging of Transmission Spectra) code. Quantitative 2D mappings of crystallographic texture, crystallite size and phase distribution were successfully provided by non-destructive transmission technique. The microstructure evolution caused by bending deformation in all samples, especially non-homogeneous martensite transformation in austenitic steel, will be presented.

口頭

グリセロール・水混合溶液中の蛋白質ダイナミクスの研究

中川 洋; 柴田 薫; 山田 武*

no journal, , 

分子クラウディング環境における蛋白質や水のダイナミクスを、J-PARC/MLFのDNA装置で観測した。低分子クラウディング剤であるグリセロールを用いて、蛋白質の分子拡散と構造揺らぎに対する分子クラウディング効果を調べた。解析の結果、蛋白質の重心拡散と内部運動由来の準弾性散乱を分離した。そして、重心拡散の拡散定数のグリセロール濃度依存性は溶媒の粘性と相関があることが分かった。また内部運動はグリセロール濃度が高いほどEISFが大きくなることが示され、蛋白質の内部運動がグリセロールによって制限を受けることが示唆された。

口頭

中性子小角散乱データ3次元可視化ソフトウエアの開発,2

武田 全康; 鈴木 淳市*

no journal, , 

中性子小角散乱法は、試料内部に存在する約1nmから約10$$mu$$mに及ぶ広い空間スケールに渡る構造や構造揺らぎを非破壊的に観測することのできる優れた手法である。ところが、得られるのが逆格子空間の中での構造情報であるため、散乱実験に馴染みのない研究者に対しては、電子顕微鏡写真などの実空間構造情報を同時に示さないと直感的に分かり難い手法となっている。我々は、中性子小角散乱測定で得られた2次元小角散乱パターンから、散乱体内部の平均構造を実空間像に変換するためのソフトウエアの開発を行っている。今回の発表では、前回の発表後に拡張した機能である、磁区の取り扱いを中心にソフトウエアの現状を報告する。

口頭

JRR-3利用施設における安全管理に関する取組み

下条 豊; 鈴木 裕士; 永堀 和久; 笹島 文雄

no journal, , 

JRR-3利用施設を管理する研究炉利用課と施設を利用するユーザーが協力して安全管理活動を開始した。具体的には5S活動の徹底、長期間停止した中性子ビーム実験装置の健全性確認作業の実施、実験や作業等に対する安全管理の見直しと徹底、サンプルリスクアセスメントとサンプル管理方法の見直しと徹底を行う。本発表は、これまでの活動について報告する。

口頭

J-PARC MLFにおけるパルス強磁場システムの開発

渡辺 真朗; 野尻 浩之*

no journal, , 

近年、中性子や放射光をプローブとした数10T以上の強磁場下で行う実験・研究への要望が増えてきている。J-PARC MLFにおいて、強磁場パルスマグネットシステムの開発を始めた。磁場強度は20テスラ以上で数ミリ秒程度磁場を発生させるパルスマグネットシステムの装置とする。本システムの基本仕様は次の通りである。コンデンサへの最大充電電圧が2キロボルト。コイルへの最大電流は約7キロアンペア。繰り返し率は数分間に1回。パルス幅は数ミリ秒。本発表では、電源と試料スティックの詳細について主に報告する。

口頭

金薄膜/希硫酸水溶液界面の中性子反射率解析

水沢 まり*; 桜井 健次*; 山崎 大; 武田 全康

no journal, , 

電気二重層は電極と電解質の界面に常に存在して電極反応の進行に影響を及ぼすとされ、その構造は電極の表面モフォロジーと密接な関係がある。本研究では、電極/電解質界面モデルとして金薄膜/希硫酸を用い、中性子反射率法により構造評価を行った。シリコン(100)ウエハー上(30mm$$times$$30mm、厚さ2mm)上にクロムおよび金を各々25nm程度スパッタにより堆積させた電極モデル試料を0.005mol/l硫酸に浸漬し、中性子反射率を測定した。実験はJ-PARC/MLFの中性子反射率(BL17)で行い、硫酸溶液浸漬後も反射率の強度振動周期に変化がないが、0.5 $$<$$ q$$_{z} <$$ 1.5nm $$^{-1}$$の近傍の反射強度がやや強くなっている結果が得られ、金と硫酸溶液との界面に散乱長密度の高い層が、厚さ0.5$$sim$$1nm程度存在していると考えられる。

口頭

多段相転移を示すNdB$$_4$$の中性子散乱

山内 宏樹; 綿貫 竜太*; Chi, S.*; Fernandez-Baca, J. A.*; 金子 耕士; 川崎 卓郎; 鬼柳 亮嗣; 花島 隆泰*

no journal, , 

正方晶NdB$$_4$$は、$$c$$面内のNd$$^{3+}$$イオンが正方格子と三角格子で敷き詰められたShastry-Sutherland格子(SSL)と幾何学的に等価な構造を持っていて、磁気双極子や多極子の秩序状態にフラストレーションの効果が期待される物質である。$$T_1 = 17.2$$ K、$$T_2 = 7.0$$ K、$$T_3 = 4.8$$ Kで相転移が観測されており、帯磁率では$$ab$$面内と$$c$$方向成分の磁気モーメントがそれぞれ$$T_1$$および$$T_2$$で独立に秩序化するいわゆる「部分成分秩序」を示す。比熱から約10 Kで$$R$$ln2、約40 Kで$$R$$ln4の磁気エントロピー開放が見積もられていて、$$Gamma_5$$対称性を持つ2つのKramers二重項がこれら3つの転移に関与していると考えられる。中性子回折の結果、$$T_2 < T < T_1$$中間相では、$$q_0 =$$ (0, 0, 0)の磁気散乱を観測した。磁気散乱強度を説明する磁気構造は未だ決定できていないが、この中間相では磁気モーメントの$$ab$$面内のみが秩序化していると考えられる。さらに低温の$$T_3 < T < T_2$$相、$$T < T_3$$相では$$q_0$$に加えて、それぞれ$$q_1 =$$ ($$delta$$, $$delta$$, 0.4) ($$delta sim$$ 0.4)、$$q_2 =$$ (0.2, 0.2, 0.4)の磁気散乱が発達することを見出した。

口頭

結晶PDF解析による強磁性半金属CrO$$_2$$の局所構造解析

樹神 克明; 社本 真一; 池田 一貴*; 大友 季哉*; 武田 晃*; 礒部 正彦*; 伊藤 正行*; 上田 寛*

no journal, , 

CrO$$_2$$はルチル型の結晶構造をもち、394Kで強磁性を示す半金属である。常磁性相から強磁性相に渡って結晶構造は変化せず、ユニットセル中の2つのCrサイトは結晶学的に等価である。しかし強磁性状態でのNMR測定では磁気モーメントの大きさが異なる、あるいは3d電子の軌道占有状態が異なる2つのCrサイトが観測されている。これらは、通常の構造解析では1種類のCrサイトしかみえないが、局所的には2種類のCrサイトが存在することを示している。そこで我々はJ-PARCに設置されている高強度全散乱装置NOVAを用いて粉末中性子回折実験を行い、得られたデータから原子対相関関数(PDF)を導出して局所構造を調べた。実験から得られたPDFはユニットセル内の2つのCrO$$_6$$八面体が非等価になる局所構造モデルでよく再現され、わずかではあるが局所的に構造が歪んでおり、2つの非等価なCrサイトが存在することを示唆する結果が得られた。

口頭

中性子準弾性散乱を用いた筋収縮蛋白質及び水和水のダイナミクス解析

松尾 龍人; 荒田 敏昭*; 小田 俊郎*; 藤原 悟

no journal, , 

F-アクチン・ミオシンS1蛋白質及びそれらの水和水のダイナミクスを中性子準弾性散乱(QENS)を用いて調べた。蛋白質由来のQENSスペクトルの解析から、F-アクチン構成原子の滞留時間はS1よりも短く、静止原子の割合もF-アクチンの方が小さいことが分かった。これらの結果は、F-アクチンではS1よりも高頻度に揺らぐ原子の割合が大きいことを示唆している。水和水由来のスペクトル解析から、S1水和水の並進拡散係数はバルク水より小さいが、F-アクチン水和水のそれはバルク水と同等であることが分かった。水和水の滞留時間は両者共にバルク水より大きく、両者間に顕著な違いは見られなかったが、回転相関時間はF-アクチン水和水の方が短かった。これらの結果は、S1水和水の運動性がバルク水より抑制される一方、F-アクチン水和水はバルク水に似た高い運動性を持つことを示唆している。このような特徴を持つ水和水とF-アクチンの協調的な相互作用がF-アクチンの揺らぎを増大させ、ミオシン結合に最適な構造を取り易くさせていると考えられる。

口頭

筋収縮調節機構と関連した筋肉の細いフィラメントのダイナミクス変化

藤原 悟; 松尾 龍人; 山田 武*; 柴田 薫

no journal, , 

筋収縮は、筋肉細胞のCa$$^{2+}$$濃度により調節されている。筋収縮調節の分子機構の解明は生理学・生物物理学的興味のみならず心筋症発症機構という医学的観点からも重要である。筋収縮調節は、筋肉の「細いフィラメント」上の調節蛋白質トロポニン, トロポミオシンにより行われている。Ca$$^{2+}$$濃度の違いにより、この細いフィラメントの柔らかさが変化することが示唆されている。蛋白質の柔らかさは、蛋白質のダイナミクスに由来する。我々は、筋収縮調節機構における蛋白質ダイナミクスの役割を調べるために、ウシ心筋から単離した細いフィラメントの中性子準弾性散乱実験を行った。筋収縮が抑制される低Ca$$^{2+}$$濃度と抑制解除される高Ca$$^{2+}$$濃度状態のそれぞれについて測定を行った結果、低Ca$$^{2+}$$度状態の細いフィラメントの方が高Ca$$^{2+}$$濃度状態よりも、より柔らかいこと、そしてこの柔らかさの違いは、原子の局所的な運動の分布の違いに由来することが示された。さらに、この違いは、調節蛋白質のダイナミクスの違いによることが示唆された。これらの結果は、調節蛋白質のダイナミクスの制御が、筋収縮調節機構において重要な役割を果たすことを示唆している。

口頭

MLFの中性子データ処理環境「空蝉」の現状

稲村 泰弘; 中谷 健; 伊藤 崇芳*; 鈴木 次郎*

no journal, , 

「空蝉」はJ-PARC, MLFにおける非弾性散乱装置の装置制御・および解析環境として整備が始まったソフトウェアである。データ処理としては、MLFが採用したデータ収集方式であるイベント記録方式をいち早く実用化し、非弾性散乱装置の解析環境として成果を上げてきた。特に最近は一般的な電気シグナルを同じデータ収集システムに取り込んでイベント記録が可能となったため、それらと中性子データとの組み合わせた処理が必要とされているが、空蝉はそれらのデータ処理に成功している。一方、DAQミドルウェアと呼ばれるデータ収集システムによるイベント記録方式は、MLFでは多くの装置で採用されており、必要に応じてそれらの装置へも空蝉の導入を進めてきた。さらに「空蝉」から装置制御ソフトウェアを分離し、データ処理環境として独立させたことにより、「空蝉」はMLFの解析環境の基盤としての役割を持つようになった。本発表では、「空蝉」の現在の開発状況と問題点、今後の展開について示す。

口頭

偏極パルス中性子イメージングによるモデルモーター内部磁場の可視化

廣井 孝介; 篠原 武尚; 林田 洋寿*; Parker, J. D.*; 及川 健一; 原田 正英; 甲斐 哲也; Su, Y. H.

no journal, , 

現在、偏極パルス中性子を用いた定量的な磁場の可視化手法の開発を行っている。この手法は、他の磁気イメージング手法では困難であった稼働中の磁気実用製品内部の磁場の定量評価を可能とする技術として期待されている。そこで我々は本手法による工業製品内部の磁場測定を想定し、小型のモデルモーターを対象とした実験を進めている。実験は物質・生命科学実験施設(MLF)のBL10 NOBORUで行った。モーター内部の磁場は非常に強く、使用した波長帯では磁場強度の定量化は困難であった。一方磁場の角度情報は偏極度の波長依存性における平均値として検出可能であることが分かったため、モーター磁場に対 する入射中性子の偏極方向を変化させた実験を行い、それに伴う偏極度の変化を解析することで経 路中の磁場角度情報の定量化を試みた。発表では磁場の角度情報イメージングに関する最近の実験 結果およびモーター駆動条件下での測定に関するシミュレーションに基づく検討結果を報告する。

口頭

Neutron and X-ray total scattering study on superionic thermoelectric AgCrSe$$_{2}$$

Li, B.; Feygenson, M.*; 尾原 幸治*; Zhang, Q.*; Vaknin, D.*; 山田 武*; Miao, P.*; 神山 崇*; 川北 至信

no journal, , 

Very recently, superionic AgCrSe$$_{2}$$ was reported as a new thermoelectric material because of its record-low thermal conductivity. To understand the origin of such low thermal conductivity, we measured the powder sample of AgCrSe$$_{2}$$ at NOMAD of Spallation Neutron Source and BL04B2 of SPring-8. The diffraction data and pair distribution functions were obtained as a function of temperature from both neutron and X-ray experiments. In this presentation, I will report the crystal structure and local structure of this compound. This compound undergoes a second-order transition at 170$$^{circ}$$C from R-3m to R3m and can be described by 2D Ising model. The lattice constant c and Debye-Waller factor U11 of Ag exhibit significant change at the transition. The weaker Ag-Se bonding is seen from the pair distribution functions above this transition. At the same time, the pair distribution function beyond $$sim$$ 80 Angstrom becomes very different above this transition. This implies there is mesoscale inhomogenousity and might be related to the low thermal conductivity.

口頭

J-PARC/MLF全体制御システムの進捗状況

酒井 健二; 大井 元貴; 渡辺 聡彦; 加藤 裕子; 明午 伸一郎; 高田 弘

no journal, , 

安全で円滑なビーム運転の実現のため、J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)では、中性子源ステーションのための独立した全体制御システム(GCS)が稼働している。GCSは、統括制御系、機器や人員安全を保護するインターロック系、共有サーバー、ネットワーク、タイミング配信などの幾つかのサブシステムより構成される。2008年の最初の陽子ビーム受入から現在まで、GCSは、陽子ビームの段階的な強度増強に伴うターゲット関連機器の高度化や、毎年行われる実験装置の増設に適時対応しながら、MLFの安全な運転制御を実現してきた。近年では、その性能を長期的に維持管理・高度化していく視点からGCSの改良を進めている。例えば監視操作システムをEPICSとCSS(Control System Studio)をベースにして新たに構築することで、そのメンテナンス性能を大幅に向上した。またJ-PARC全体のリスク管理体制の再構築に対応するために、GCSのインターロック系を改良した。本発表では、近年の改良を中心としたGCSの進捗状況について報告する。

口頭

粉末非弾性中性子散乱によるSrTiO$$_3$$のフォノンに対する元素置換効果

梶本 亮一; 中村 充孝; 菊地 龍弥; 畑 博人*; 江藤 貴弘*; 草原 彰吾*; 奥田 哲治*

no journal, , 

ペロブスカイトTi酸化物SrTiO$$_3$$のSrをLaに置換することで電子をドーピングすると良い熱電特性を示すことが報告されているが、最近、さらにTiを微量のMnで置換すると電気伝導を大きく変化させることなく熱伝導度が大きく抑えられ、その結果熱電特性が大幅に向上することが見出された。この熱伝導度の変化に対応するフォノンの異常の有無を調べるため、J-PARCのチョッパー型非弾性中性子散乱装置「四季」を用いて、SrTiO$$_3$$およびそれに微量のLaまたはMnまたはその両方を置換した粉末試料に対してフォノンスペクトルの測定を行った。その結果、LaとMnを両方置換した試料にのみ、低エネルギー領域にスペクトルの増大が見られ、熱伝導度の減少と対応していると考えられる。本発表ではこのスペクトルの変化を紹介し、その起源について議論する。

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